炭素排出ゼロ、電気代ゼロ!「ゼロエネルギーハウス」
Aug, 2020



世界の各都市は炭素排出や省エネのため、ゼロエネルギーハウスの普及と拡散に関する政策を施行しています。地球を救う住宅として注目されているゼロエネルギーハウスと各国のゼロエネルギータウンについて考えてみます。 



 炭素排出ゼロの「ゼロエネルギーハウス」 


世界のあらゆるところで今懸念されている異常気象やエネルギー枯渇問題を解決するため、様々な取り組みを実施しています。それを受け、世界の住宅市場にも変化の兆しが見え始めています。二酸化炭素の排出を最低限に抑えると同時に居住スペースに快適性を与えるゼロエネルギーハウスが話題となっています。ゼロエネルギーハウスは、エネルギーの使用によって発生する炭素排出がゼロの建物を意味します。 

ゼロエネルギーハウスは大きく「パッシブハウス」と「アクティブハウス」に分けられます。パッシブハウスは、建物の断熱や形を活用し、エネルギーの損失を減らす住宅です。機械的な冷暖房システムを使わず、すでに生産されたエネルギーを最大限に貯蔵する意味で、「受け身的な(Passive)家」とも言われています。保冷保温が可能なポットをイメージするとわかりやすいです。冷たい氷水や熱いコーヒーが長時間保つ理由は、ポットの優れた断熱性のおかげです。暖房設備の場合、人為的な操作でエネルギーを供給する必要はなく、建物そのままで快適な室内温度を維持することができる仕組みとなっています。一般的に南向きに建て日当たりがよく、最新の断熱工法や高効率の3重窓、隙間風を遮断する機密(空気やがずなどの気体が通らない性質。機密度が高いほど暖房効率が高い)施工などを建築に取り入れます。 

アクティブハウスは太陽光、水熱、地熱、風力など再生可能エネルギーを自家発電し、日常生活に必要なエネルギーを補う住宅です。そのため、「能動的な(Active)家」と言われています。主に太陽熱を積極的に活用しているため、「アクティブソーラーハウス(Active Solar House)」とも呼ばれています。反射鏡や太陽電池を屋根に設置し、太陽熱を温水に変えて蓄熱槽に貯蔵し、暖房や給湯の際に使います。冷媒の発熱や凝縮熱を利用して低温の熱源を高温で伝えたり、高温の熱源を低温で伝える冷暖房装置の熱ポンプを使って冷房することも可能です。最近はパッシブやアクティブに捕らわれず、混用設計で省エネを極大化する方法が注目されています。 

 


出所  |  韓国・国土交通部



 世界各国のゼロエネルギーハウス 


デンマークの南部にあるセナボー市には「ゼロプラスハウス」という家があります。「ゼロプラスハウス」は、セナボーの自治体が建設やエネルギーの企業と手を組んでカーボンニュートラルを実現しながら、持続可能な都市に成長していくために行う「プロジェクトゼロ」事業の一環です。この家に住んでいる夫婦は電気代の請求書をもらったことがないそうです。家で使うすべてのエネルギーを自家発電で補っているからです。ゼロプラスハウスの屋根には巨大な太陽電池パネルが設置されており、そこから夫婦が消費する電気より多い電力を生産しています。地中に埋めたポンプで地熱を引き上げるので、暖房も要りません。夫婦は最先端管理システムでエネルギーの使用情報を確認していますが、住宅が生産するエネルギーが多すぎていつも大量に残るため、電気自動車でも買わなきゃいけないのかと悩むほどだそうです。 
町全体がゼロエネルギーシステムになっているところもあります。イギリス初の環境に優しい住宅団地「ベッドゼッド(BedZED)」は、元々汚水処理施設があったところに廃木材や廃プラスチックなどをリサイクルしたもので造成しました。住民が使う電力の90%は、近くの木材所から排出される木材のカスや埋め立てから分離処理されたバイオマスを燃料にして補っています。残り10%は屋根と3階の窓に設置されている太陽光パネルで生産しています。オランダのアメルスフォールト市にある「ニューランド(Niuwland)」は、全6千世帯が太陽光発電システムを利用している環境に優しい住居団地です。すべての住宅の屋根には太陽電池パネルが設置されていますので、村全体が太陽光発電システムの一部と言っても過言ではありません。 
韓国・ソウル市にある「イージーハウス(EZ House)」は、韓国初のゼロエネルギー共同住宅団地です。南の方に窓を作って、通常の窓の厚さ(24㎜)よりさらに厚い(47㎜)ものを使っています。建物の正面と側面の壁、屋上に設置されている1284枚の太陽光パネルからは年間40万7000kWhの電気を生産しています。地下にある地熱設備からも冷暖房、温水供給など使用される年間36万7000kWhの電力量のエネルギーを生産しています。韓国・世宗市にある「ローレンハウス(Roren House)」は、熱回収換気装置や太陽光発電などを設置し、冷暖房や照明に使われるエネルギー量の80%以上を生産しています。また、様々な高効率設備システムを取り入れ、エネルギーの消費量を削減し、非常に寒い時期や暑い時期を除くと、世帯が負担する実際のエネルギー費用はほとんど発生しません。 
アラブ首長国連邦(UAE)は、180億ドルを投入して6㎢の敷地に居住者5万人とエコ企業1500社が入居する予定の炭素ゼロ都市「マスダル(Masdar)」を建設しています。気温が50度まで上がる砂漠に最も適している太陽熱を主なエネルギー源として2025年に完成を目指しています。その他にも住民の電気と暖房を太陽熱と風力など再生可能エネルギーで100%補い、グリーンエネルギーの可能性を見せつけているドイツのフェルトハイム、米国のチャタヌーガ、ブラジルのクリチバなど環境に優しい住宅団地が世界各地で造成されています。




 住宅用太陽光市場をリードするQセルズ 


Qセルズもゼロエネルギーハウスのトレンドに合わせて環境に優しいエネルギーを利用した住宅用太陽光ソリューションを提供しています。「Qホーム(Q.HOME)」は、Qセルズの代表的な住宅用ESS統合ソリューションで、使用者にスマートなエネルギー管理システムを提供しています。使用者は「Q.HOME」を通じて家庭で消費して残った電力を貯蔵し、必要な時に自由に使用することができます。それによって住宅のエネルギー使用効率を高め、電気料金に対して柔軟に対応することができます。 



▲ Qセルズの住宅用ESS統合ソリューション「Qホーム(Q.HOME)」



世界の住宅用太陽光市場をリードしているQセルズは、高効率・高性能の製品と顧客に合わせたソリューションを提供し、米国やドイツ、日本などの住宅用太陽光市場でシェア1位を達成しました。また、韓国では2014年からは韓国エネルギー公団が主管する「太陽光貸与事業者¹」に選ばれ、これまで5100世帯以上の共同住宅と住宅に太陽光を設置することで環境に優しいエネルギー住宅の発展に一翼を担っています。Qセルズが太陽光モジュールを設置した韓国の「シンジョンイペンハウス5団地」マンションの屋上にある太陽光は発電所は240kWp規模で、毎年5000万ウォン以上の電気料金を節約しています。このような成果を受け、2019年にはソウル市で開催した「2019エネルギー節約大会」のマンション部門で大賞を受賞しました。 

また、昨年3月にはパッシブハウスの先駆者として知られているドイツで、Qセルズの太陽光モジュールが設置されているエネルギー自立住宅(100% energy-autonomous passive house)が環境に優しい設備による炭素無排出(CO₂-free)が認められ、ドイツ連邦経済技術部(Federal Ministry of Economics and Technology)から優秀革新賞(Federal Prize for Outstanding Innovative Achievements)を受賞しました。

ゼロエネルギーハウスへのシフトが世界的な流れのため、これからもQセルズは世界の各国や地域の特性に合わせた住宅用太陽光ソリューションで炭素排出ゼロの達成はもちろん、エネルギー使用の効率を高めるため、積極的に取り組んでいきます。 





1) 太陽光貸与事業者:韓国エネルギー公団が主管する太陽光貸与事業は一戸建てや共同住宅に太陽光発電設備の設置を希望する消費者が初期投資資金がなくても貸与事業者に毎月一定の貸与料を払い、貸与事業者は貸与期間中に太陽光発電設備の設置や運営、管理などをすべて担当しす。 

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